2014/04/27 Category : 未選択 9滴目 ピッチドロップという世界最長の実験とも呼ばれている実験があります。ピッチとは、粘性が高くて固体に見えるような物体で、一例としてアスファルトなんかがあげられていたりします。これが液体であることを示すために、落下を観察するという実験です。元々は学生に分かりやすく示すための実験だったそうです。 この実験、1滴落ちるのに8年~12、3年という月日がかかる実験で、1927年に実験が開始されてから、今までに8滴の落下が確認されています。ただ、どの瞬間で落下したか、その瞬間を目撃した人がいないそうです。まあ、始まった時代に簡単に録画できるカメラなんて存在しなかったと思いますから仕方がないのかなと思います。 時代が経ってネットでもこの実験が観測できるようになって、24時間観測されるようになっていました。昨年、もうすぐ9滴目が落下するのではというのが話題になっていて、いよいよその瞬間が来るのかなと思っていました。 ところが、先日、この実験で落下するピッチを受け止めるビーカーを交換しようとした際に、9滴目が落ちてしまったそうで、何とも悲しい結果になってしまいました。まだ、実験は続けるみたいですが、また、何年もまたなければいけないんと思うとやはり残念です。 おそらく、科学的にピッチが液体であるという事を示すのは、それほど難しいことではないと思うのですが、それを分かりやすい形で示したものを誰も正確に確認した事がないというのは面白い事実だなと思います。何年か後に話題になって、今度こそ決定的瞬間が見れる事を期待したいです。 なんて事を書いていて、ちょっと調べてみたら、2013年7月に今回話題にしているところとは、違うところで行われていたピッチドロップの実験で撮影に成功していたそうです。映像も公開されていました。そうなると、ますます9滴目の方が切ないなと思ってしまいます。責任者の方もその瞬間を見る事なく亡くなられたそうで、そういう巡り合わせもあるんだなとしみじみ思ってしまいました。 PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword